聞けば、見えてくる。メディアカラクリ。

偶数月の6月は新年度最初の聴取率調査週間(スペシャルウィーク/SW)の実施月。期間は本日13日(月)〜19日(日)。今回もラジオ局3局のSW特設サイトを巡回して私が気になった番組を紹介します。
今回のSWも各局、震災関連の特集が多くみられます。長期的な震災報道や復興への激励などラジオにはラジオにしか出来ない事がたくさんあると思うので、独自の存在感・役割を見せ続けてほしいです。
TBSラジオ:伊集院光さんの「深夜の馬鹿力」は今回も通常放送か。先週の池田Pの離婚発表にはビックリしました。そして伊集院さんの嫁さんはいつ帰ってくるのでしょうか。愛犬だけが理由なのでしょうか。本当の声を聞かせておくれよ〜♪ 最近の放送を聴いていると、まだ本調子が戻らないのかなと思いつつ、もしかして私は本調子という幻の鳥を追い続けているだけなのかな、とも思っている。セミ独身生活が始まる前から、ここ数年こんな感じだった様な気がする。端的に言うと、番組に緩急がない。全編フリートークに聴こえてしまうのだ。トークこそ伊集院さんの本領とも言えるのだけれど、最近のトークテーマ募集も、そして何よりコーナーまでも伊集院さんの記憶のインデックスに使われているのが悲しい(以前にも書いたけど)。ネタを毎週考えて送ってくれている人の為にも最低コーナーは3つやるとか、コーナー名を叫んだらそれに没頭するとか、そういう「決まりごと」が欠落している。例えるならバランのないお弁当箱か。その心は、全ての味が均一化してしまい、何食べてるんだか分かりません。最近、独身生活の中での美味しいご飯トークが多い伊集院さん、リスナーには2時間のコース料理を!(一品ずつってことね)。一方で、やる気を見せているポッドキャストが溜まっている。伊集院さん以外でも同じですが「後輩」とのトークは、先輩ワッショイ感が苦手なんです。
他曜日のJUNKは(火)が全国各局への投稿ハガキ企画、(水)が替え歌企画、(木)がぶっこみ企画、(金)が最強女芸人企画、(土)がアイドル企画。(月)と(土)以外は芸人の番組に芸人がゲストが登場。これでいいのか? しかも(水)と(木)はコンビが一人ずつ登場。これでいいのか? 最近は今更ながら(木)のおぎやはぎさんが大好き。この1週間で最も笑ったテレビ番組は「ゴッドタン」で、最も面白かったラジオは「メガネびいき」と、世間から遅れること数年、彼らの面白さを理解し始めました。過去のポッドキャストも半分ぐらい聴いてます。
そしてもう一つ、今更ながらその面白さを知ったのは「安住紳一郎の日曜天国」。安住アナのスキルもですが、番組自体を愛しています。そう思わせる、作り手の愛情がこもった上質な番組。軽快で陰湿な番組冒頭のフリートーク、メジャー・マイナー問わないゲストコーナー、外れのないメッセージテーマへの投稿、全てが隅から隅まで楽しい。この番組も過去のポッドキャストを聴いてます。ちなみに19(日)は羽鳥さんがゲスト。これは楽しみ倍増。
ニッポン放送:ANNは(月)が女優とシェフ、(火)が誕生日企画、(水)が前任者と差し替え、(木)が弁護士企画、(金)がハイハイ国民的行事ですね、そして(土)が自宅から生放送。やっぱり注目は(土)のオードリー。ここ最近、オープニングトークが似通っている気もしますが、SWへの流れや期待感は一番。番組に一つだけ注文をつけるとすれば、各コーナーの投稿の方向性どうにかならんかね。理不尽な内容か安易な下ネタの2パターンしかなく、作風の幅やセンスを感じられない。番組開始から新規コーナーが出来る度に、ネタ内容の見直しを図っているのだが、結局、水は低きに流れていく。投稿者がほぼ同じだからか。もうちょっと深みのあるネタが欲しい。
他番組では18(土)昼の清水ミチコさんの番組にオードリー出演。これも楽しみ。同じく18(土)夜のマシャ@に織田U2さん登場。会話が弾めば楽しそうだけど、うーん、どうでしょう。
しかしニッポン放送さんよ、朝のラジオ番組にテレビのドラマグッズをプレゼントしたり、ANNの全番組で2週間に亘ってアルバム宣伝の番組ジャックをしたり、君には節操というものがないのかね。人気凋落の理由は人気とお金にあやかろうとする自身の体質にあるんじゃないかね。
j-wave:岡田氏の番組ゲストは作詞家の松本隆さん。キラッ☆ 現在の訴えかける力のない言葉ばかりが並ぶ歌に苦言でも呈してくれないかなぁ。テーマに直截的で没個性の歌詞なんだよねぇ…。それでも、売れるのが正義、なのかなぁ?
そういえば前回のSWの週とその前週は声優さんが連続でゲストだったけど、あれって、岡田氏のジブリ映画の声優抜擢を踏まえての人選だったのかと勘繰ってみたりしている。プロの技術を彼に盗ませる体得させる事によって、彼自体の評価を上げさせるという事務所の裏の企み、が見えるのは邪推で濁った私の目だけか? 君をかきむしって濁らせた なのに 可憐に笑うとこ 好きだったよ〜(「ノーザンクロス」)♪
追記:映画主演決定おめでとうございます。ジブリ映画の1回目に引き続き、原作者・冲方丁さんの番組出演が大きな理由なのかな、と深読み。今後は小説家や映像・舞台関係者の出演はのちの仕事への布石になるのかしら。それを岡田氏の魅力ととるか、コネクション作りと考えるかは観察者の心の美しさ次第だろう。