妄信はもう信じない。

書評・映画評・音楽評などのオブラートに包んだ批判が好きだ。特に新聞など罵詈雑言や本音を呑み込まなければいけない場合の婉曲な表現こそ日本人的な慎ましさと陰険さがよく表れていて良い。批判の常套句は「××××は、好きな人(ファン)にはたまらないだろう」である。この場合、「××××」こそが批判の対象。例えばビジュアル系の音楽には「麗句が並べられた歌詞も…」、似たような恋愛ソングばかり歌う女性歌手には「相手を愛しく思う女性の歌がこれでもかと並ぶが…」など、誉めているようで貶している。
数行の文章の中に批判の言葉をどうにか織り込もうとする記者やライターさんの葛藤や苦悩、クレームを回避する表現の模索への努力に思いを馳せると、尚、楽しい。ギリギリの言葉を探し出す作業はストレス溜まるだろうなぁ。でも記者やライターの皆さん、その葛藤、私が楽しんであげる アゲル〜♪