早い者勝ちの競争社会。

芸術と給食と嘉門。

バッハの「トッカータとフーガ」という曲の入ったアルバムを聞いた。さて、この「トッカータとフーガ」という題名から曲の旋律を思い出せる人は少ないだろう。では「チャラリーン、鼻から牛乳ー♪」の曲だといえば、どうだろう?ほら、ハッキリと思い出せるのではないだろうか?私もその一人だ…。だからこそ苦しんでいる。早く知ったのは「牛乳」だからだ。宗教的な音楽を聞いてうっとりしようとする気持ちが一瞬にして、小学校の給食の風景に変わる。おのれ、許すまじ嘉門達夫!!いや、あんたはすごいよ。多くの日本人の頭に入り込みバッハの曲をバカ歌にしてしまったんだから。悲しいぐらいに、すごいよ。
こうして私は芸術を正しく解釈できる術を失ったのだ。芸術の陵辱である。私の中では「トッカータとフーガ」は永遠に「鼻から牛乳」なのだ。 許すまじ。